著者:長池涼太
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暖かいこの時期、メダカを飼っている方はメダカの繁殖する季節ですね。
メダカの繁殖で難しいのが、稚魚の飼育。
実はメダカの稚魚はかなり繊細で、気をつけて飼わないとすぐに死んでしまいます。
せっかく生まれたのにもったいないですよね。
今回の記事では、
- メダカの稚魚がなぜ死ぬのか?
- どうすれば死なずに元気に育つか
といったことをまとめています。
メダカの稚魚の飼育についてお悩みの方には参考になる記事にしてます。
メダカの稚魚が死ぬ原因
エサ不足
一番多いのがエサ不足。(餓死)
稚魚は特に成長するために多くの栄養を必要としています。
そのため、栄養が不足するとすぐに死んでしまいます。
ただし、大人のメダカと同じエサを与えても大きくてそもそも食べれないこともあるので、ちゃんと稚魚用のエサを与えましょう。
大人のメダカの場合は体が成熟してるからか1日くらいエサを与えなくても大丈夫です。もちろん適切に与えることに越したことはありませんが
可能であれば固形・粉末のエサもそうですが、生きてるエサ(生餌)の活用もオススメです。
栄養価が高いからです。
特にブラインシュリンプは稚魚でも食べれて、栄養価も高いのでオススメです。
水の汚れ・水質の急変
この点は大人のメダカも同じですが、稚魚もやはり汚れた水はあまりよろしくありません。
ただし、大人のメダカと同じように水換えをやると急な水質の変化で稚魚が死んでしまうこともあります。
稚魚の水槽の水は蒸発した分をつぎ足し、水面や底のゴミをスポイトで取り除くくらいにとどめましょう。
これだけでもだいぶ違います。
また、水草にも水質を浄化する作用はあるので、水草を入れておくのも良いですね。
水の流れ、エアレーション
野生のメダカは流れの穏やかな場所に生息しています。
そのため、ろ過装置やエアレーションなどで水流や動きが発生するとそれだけでもメダカの体力を消耗します。
大人のメダカなら問題ありませんが、メダカの稚魚にとってはこれも大きな負担になります。
なのでろ過装置やエアレーションは稚魚のいる水槽ではなるべく使わないようにしましょう。
エアレーションについては酸素を供給するというメリットはありますが、これについては水草の光合成でも代用できるので、水草を少し入れておくと良いですね。
天敵に食べられる
これは屋外で飼育している場合に限定されますが、あり得ない話ではありません。
外の場合は天敵がやってくる可能性があります。
代表的な生物を挙げると、
- ヤゴ
- タガメ
- ボウフラ(蚊の幼虫)
あたりですね。
ボウフラは大人のメダカが好んで食べます。
ただし稚魚の場合はボウフラより大きさが小さいので、逆にボウフラに食べられることもあります。
ヤゴやタガメについては、メダカに限らず同じサイズの魚にとって天敵にあたります。
タガメについては数が減っているので来ることはほとんどありませんが、ヤゴについてはトンボの幼虫なので来ることもありえます。
僕も外に水槽を置いていますが、実際にヤゴが来てました。
ヤゴやタガメともなると、数匹程度のメダカなら全滅する可能性もあるので怖いですね。
親に食われる、共食い
意外に思われるかもしれませんが、メダカの共食いはあります。
共食いと言っても大人のメダカと生まれたばかりの稚魚など大きさに差がある場合に限られます。
とは言え、大人のメダカと同じ水槽で卵を孵化させてそのままにしておくと、稚魚をエサだと思って食べてしまうこともあります。
また、稚魚用の水槽で分けていたとしても、稚魚の中でも食べれたエサの量によっては大きさに差が出ることもあります。
あまり大きさに差が出ると同じように大きい稚魚が生まれたばかりの小さい稚魚を食べてしまうなんてこともあります。
メダカの稚魚を守るためにやること
適切にエサを与える
先ほども触れたとおり、稚魚は栄養不足、つまり餓死で死ぬことが最も多いです。
そのためしっかりエサを与えるのは大事ですが、一方でエサの与えすぎは水の水質悪化につながるのでちょうどいい具合にエサを与えなくてはいけません。
稚魚用のエサを与えるのはもちろんですが、最近では「グリーンウォーター」というものもあります。
要は植物プランクトンを含んだ水ですが、このプランクトンが稚魚のエサにもなるのでエサを与える手間も省けます。
ちなみにプランクトンが発生するうえでは、太陽の光も重要になってきます。
そのため、稚魚のエサを確保する意味でプランクトンの発生を重要視するなら屋内より屋外飼育の方が良いですね。
グリーンウォーターの生成は少し難しいので、ある程度メダカの飼育に慣れた人向けです。
水の汚れはろ過装置などを使わずに対処
水の汚れについては大人のメダカの場合はろ過装置などを使ったり、定期的に水換えをするのが一般的です。
でも、これらも稚魚にとって大きな負担になります。
そのため稚魚の水質維持のためには、
- 置くだけ浮かせるだけで効果のあるもの
- 水槽の水に添加するだけ
こういったものであれば稚魚への負担も最低限ですみます。
天敵が侵入してないか注意
天敵についてはとにかく水槽をチェックして見たことのない虫が混入してないかなどをこまめに確認しましょう。
特に家の近所に森や林のある場合は、そういった虫などが飛来する可能性も高いので注意です。
ヤゴについてはトンボが産卵しにくるので、トンボを見かけるようになった場合も気をつけましょう。
大人のメダカと稚魚で水槽を分ける
大人のメダカが稚魚を食べることがあるから、稚魚用の水槽は用意しておきましょう。
加えて稚魚同士でも大きさに差ができれば、大きな稚魚が小さな稚魚を食べることもあります。
余裕があれば、稚魚の中でも大きさの近い個体同士で水槽をわけるのが理想的ですね。
さらにある程度の水草もあれば、水質の改善や稚魚の隠れ場所になったりもするので多少は入れておくと効果があります。
メダカの稚魚が死ぬ理由はちゃんとある
- エサの量が少なすぎて餓死
- エサの与えすぎなどによる水の汚れや水質の急変
- ヤゴやボウフラなどに捕食される(屋外飼育)
- 親メダカに食べられたり、稚魚同士の共食い
メダカの稚魚が死んでしまうのはよくありますが、死ぬのにはちゃんと理由があります。
大人のメダカと比べるとこのように気をつかうポイントは多いですが、ちゃんとした環境で飼育をすればそれなりの数の稚魚が大人まで成長することができます。
せっかく孵化したメダカの稚魚。
大切に育てていきましょう。