著者:長池涼太
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メダカ飼育をする中でちょっと面倒だと思うことの一つが水槽における「コケの発生」。
コケがひとたび発生すると見た目もよくないし、何より水槽の中が見えづらくなってしまいます。でもコケってちゃんと取る方法がありますし、ある程度予防することも可能だったりします。
今回の記事ではコケの発生原因やコケを食べてくれる生体などについて解説しました。
水槽でコケが発生する原因
水槽で発生するコケの対策をするにはまずはコケがなぜ発生するかを知ることから。主な原因は
- エサの量が多すぎる
- 水換えをしていない
- 照明が当たる時間が長すぎる
- 水草の肥料が多すぎる
などがあります。
エサの量が多すぎる
メダカ飼育の初心者がやりがちなのが「エサの与えすぎ」。エサをやり過ぎるとメダカがエサを食べきれず残してしまい、残ったエサが腐敗して水を汚すことにつながります。
適切な量はメダカの数や大きさなどによって異なってきますが、だいたい1~2分で食べきる量が適切です。
水換えをしていない
そしてエサなどで水が汚れた場合に必須なのが『水換え』。専用のホースで水を出してカルキ抜きをした新しい水を補充します。水換えをしないと汚れが蓄積してしまいます。
水換えの頻度も水槽の大きさや水の量、生体の数によって異なってきますが、うちの水槽では最低でも月に1回、夏など水温が高く水が汚れやすい時期は2週間に1回を水換えの目安にしています。
水換え用のホースを活用しよう。
照明が当たる時間が長すぎる(直射日光に当てすぎる)
室内でメダカ飼育をする際は水槽の照明を使うことが多いです。照明のオンオフでメダカも昼と夜のリズムを作ったり、水草の光合成を促すなど照明はメリットがたくさんあります。ただし照明を長時間つけっぱなしにするとコケが発生しやすくなります。そのため最低でも寝る時間帯くらいは照明をオフにしましょう。うちの水槽の場合は1日だいたい12~14時間くらい照明をつけています。
ちなみに室内でも水槽の置き場所によっては直射日光が当たる場合もあります。直射日光が当たることでメダカが元気になる側面もありますが、照明と同じく直射日光が当たり過ぎるとコケが発生しやすくなります。
水草の肥料が多すぎる
水草にこだわる人は水草用の肥料を使うこともありますね。肥料はもちろん水草の成長促進になりますが、場合によっては肥料の養分がコケができるもとになることもあります。
肥料がないと育ちづらい水草もあるのでやむを得ず肥料を使う場合もありますが、特に初心者向け・定番の水草は肥料がなくても育ったり、メダカなど生体の糞が肥料代わりにもなるため水草用の肥料は意外と使いどころが限られてきます。
水草によほどのこだわりがなければ肥料はなくても大丈夫!
水槽に発生したコケはこすれば落ちる
水槽のコケはひどくなるとこのように中がほとんど見えない状態になります。コケの種類にもよりますが、コケは基本的にこすれば落とせます。
ただ画像のようにコケが全体にびっしり発生しているとさすがにめんどうなので、発生したらし早めにこすって落とす必要があります。
スクレイパーやコケ取り用のクロスなどふき取るタイプですぐにコケは取れます。
メダカと一緒に飼えてコケ取りの効果のある生体
コケはふき取ることもできますが、いちいちふき取るのも面倒だと思います。水の中に手を入れることも多いため手が濡れてしまうことも多いですし、やりすぎはメダカにとってストレスになることもあります。
そこでオススメしたいのが、生体にコケを食べてもらうこと。効果は種類により差はありますが、生体に任せておけばある程度コケを取る手間も省けます。
ミナミヌマエビ
メダカ飼育のお供として真っ先に挙がることが多いミナミヌマエビ。雑食性ですがコケも一応食べてくれます。ただし、体が小さいだけにコケ取りの能力は低いですしミナミヌマエビでコケ取りをちゃんとやろうとするとかなりの数が必要になります。
コケ取り要因としてはメインとせずに水槽掃除の補助くらいで考えるのが良いですね。
ヤマトヌマエビ
ミナミヌマエビの倍くらいの大きさがあり水槽にいればかなり目立つエビです。ミナミヌマエビと同じく雑食でコケも食べますが、体が大きいだけにミナミヌマエビよりはコケを食べる量も多いです。
そのためミナミヌマエビと比べるとコケ取り要因としても有能です。
とはいえヤマトヌマエビだけでコケ取りをしっかりやるのも少し厳しいので、メインにするには少し心もとないですね。
オトシンクルス
オトシンクルスはこう見えてナマズの仲間で写真のように水槽の壁に張り付いていることが多いです。壁に張り付いている時に壁についたコケを食べてくれますし意外と大食漢なところもあり、コケ取りの能力もそれなりにあると言えます。
注意点としては熱帯魚に分類されるためメダカと違い、水温をある程度高め(25℃以上が望ましい)に保つ必要があること。そのためオトシンクルスの飼育では特に冬はヒーターが必須になります。
タニシ
タニシはヤマトヌマエビやオトシンクルスなどと違って既に発生したコケを取る(食べる)能力はあまりありません。その代わり濾過摂食という水中を漂うコケのもとになる有機物をこしとって食べる性質があります。そのため、タニシはコケを取るというよりは「コケを予防する」という方が正確ですが、タニシを入れておくことでコケの発生を防ぎやすい点では1匹くらいいると水槽の景観を保てますね。
石巻貝
石巻貝はメダカ飼育ではコケ取りの生体としては真っ先に挙がることが多いです。そんな石巻貝はこれまで何度かうちの水槽でもコケ取りの効果を検証しましたが、石巻貝単体でも目に見えてのコケ取りの効果がありました。
そのためエビ類と違い、石巻貝はコケ取り要因としてはメインとして使えるくらい有能です。
フネアマ貝
フネアマ貝は石巻貝と似た外見ですが、実は今回紹介しているコケ取り生体では『最強』と言ってもいいかもしれません。石巻貝もコケ取りの能力は高かったですが、フネアマ貝のほうが即効性はありましたし、単純なコケ取り能力も高かったです。
飼育環境もメダカと同じで問題ないので飼育のしやすさも問題なしです。
メダカ飼育に使えて水質浄化効果のある水草
水草はコケを取るような効果はないですが、水質浄化の効果はあるため水草を入れておくことでコケの発生を予防することにつながります。基本的にはどの水草を使っても水質浄化の効果は大なり小なりありますが、特に効果の高いとされているものを紹介しています。
浮き草全般。特にホテイアオイやアマゾンフロッグピットなど
ホテイアオイやアマゾンフロッグピット、オオサンショウモなどメダカ飼育で出てくる浮き草はいくつかありますが、浮き草は全般的に水質浄化の効果が高いとされています。そのためコケの発生の予防にもつながります。
水温や水質などの成約がなく、浮かせるだけで育つので一つくらい導入しておきましょう。
マツモ
水草の中でもマツモはトップクラスに成長が早くあっという間に伸びます。そしてこのように成長の早い水草も水質浄化の効果が高い傾向にあります。加えてマツモは根を持たず浮き草同様にそのまま浮かせて育てる形になるため、植えるなどの手間もなくメダカと同じような環境で問題なく生育するので非常に扱いやすいです。
アナカリス
アナカリスもマツモ同様に成長が早く水質浄化の効果が高いです。マツモ同様に幅広い環境に適応できるため扱いやすさも問題ないです。アナカリスもマツモ同様に浮かべるだけでも育ちますが、根も生えるため底砂に植えても育ちます。
マツモと同じくメダカ飼育では定番の水草なので、困ったらアナカリスやマツモでいいですね。
まずはコケ発生の予防が大事
ここまで主に「コケ取り」を軸に解説しましたが、実際にコケ取りの作業を手作業でやろうとすると意外と面倒です。エビや貝類などの生体がコケを食べてくれることもありますが、個体差が出ることもあるため効果が100%保証できるわけでもないです。
そのためコケに関しては発生したらふき取るなどはもちろんですが、「予防」も大事になってきます。
コケの発生原因として
- エサの量が多すぎる
- 水換えをしてない
- 照明が当たる時間が長すぎる
を挙げましたが、これらの点を気を付けるだけでもコケの発生はある程度防いだり軽減できたりします。
まとめ
- 水槽でコケが発生する原因は主に「エサの量が多すぎる」「水換えをしていない」「照明が当たる時間が長すぎる」などがある
- コケはスクレイパーなどでこすれば落ちる
- エビ類や貝類はコケを食べてくれるので入れておくだけである程度コケが取れる
- 水草を入れておくことで水質が浄化されコケが多少発生しづらくなる
- コケを取るのもそうだが発生させないための予防も大事
コケはガッツリ発生してしまうと見た目がよくなかったり取り除くのが大変です。そのため、早めの対処や予防策も重要になってきます。
コケ取りの生体や水草なども活用しつつ、水槽をキレイに保ちましょう。