著者:りょうた
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ミナミヌマエビは飼育が簡単で環境が合えば繁殖も簡単にできます。ただし注意すべきポイントもあって特に生まれたばかりのミナミヌマエビの稚エビは非常に小さく、何の対策もしないと同じ水槽にいるメダカなどに食べられてしまうこともあります。
そのためミナミヌマエビを繁殖して増やすとなると稚エビが食べられないような対策も必要です。今回の記事では、ミナミヌマエビが安心して過ごせる「隠れ家」の作り方や隠れ家に使える商品、自然なレイアウトのコツを紹介します。メダカとの混泳にも役立つ内容なので、水槽づくりの参考にしてみてください。
なぜミナミヌマエビに隠れ家が必要なのか

天敵やメダカから身を守るため
ミナミヌマエビは体が小さく、特に脱皮直後や稚エビの時期は無防備。メダカのような穏やかな魚でも、動く小さなエビをつい追いかけてしまうことがあります。そのため、水草や流木の影に隠れられる場所があるだけで、安心感がぐっと変わります。
脱皮や稚エビ期にストレスを減らす
脱皮のあと、ミナミヌマエビは殻が柔らかく外敵に弱い状態です。この時に隠れ家がないと、他の魚に狙われるリスクが高まります。隠れ家は“シェルター”であり、同時に“休息スペース”でもあるんです。
安心できる環境が繁殖や活動にもつながる
安全な場所があると、ミナミヌマエビは活発に動き、苔取りや掃除の働きもより目立つようになります。ストレスが少ない環境は、繁殖の成功率にも良い影響を与えます。
隠れ家がないとどうなる?
隠れ家のない水槽では、ミナミヌマエビは常に緊張した状態で暮らします。結果として、
- 活動量が減る
- メダカに食べられる
- 稚エビが育たない
といった問題が起こりやすくなります。
また、見た目の単調なレイアウトは、水槽の景観的にも少し味気ないもの。「隠れ家づくり」は、安全だけでなく“見せる水槽づくり”の第一歩でもあります。
ミナミヌマエビにおすすめの隠れ家素材
水草(ウィローモス・アナカリス・マツモなど)
水草はエビにとって、最も自然で馴染みやすい隠れ家です。ウィローモスは特に人気で、細かい枝の間に稚エビが入り込める構造。アナカリスやマツモは背丈があるので、立体的に隠れる空間を作れます。


水草を入れることでエビの隠れ場所になり、加えて水質の浄化作用もあるので一石二鳥ですね。
購入時は『農薬処理なし(無農薬)』の水草を選びましょう。農薬が残っていると、エビが弱る原因になります。詳しくは以下の記事で解説しています。特に海外産のほとんどの水草は農薬がついてます。
流木や岩を使った自然レイアウト
流木や岩は、陰影を生み出して“洞窟のような空間”を作ります。底砂と組み合わせると、エビがその隙間を通り抜けたり、休んだりする様子が見られます。人工物よりも自然で、水槽全体の雰囲気も落ち着きます。
シェルター・陶器などの隠れ家グッズ
最近は、エビ専用のシェルターや土管型の隠れ家も多く出ています。100円ショップの素焼きポットや、竹炭チューブなども代用可能です。水草やモスを巻き付けると見た目も自然になります。
底砂や配置で「隙間」を作る
底砂をやや厚めに敷き、流木や石を組み合わせて微妙な段差を作るだけでも立派な隠れ家になります。ミナミヌマエビは底を歩くことが多いので、“床面の構造”は想像以上に大切です。
メダカとの混泳で気をつけたい隠れ家配置
ミナミヌマエビとメダカは相性が良いですが、泳ぐ層が違います。メダカは中〜上層を泳ぎ、エビは底や水草の根元で過ごします。そのため、
- 隠れ家は底近くに多めに配置
- 水槽の両端に分けて“逃げ場”を確保
- メダカが通り抜ける導線を塞がない
この3点を意識するだけで、混泳がかなり安定します。
実例紹介:我が家のミナミヌマエビ水槽
筆者の水槽では、ウィローモス+流木+砂利の段差で隠れ家を作っています。設置後は、稚エビの生存率が明らかに上がり、昼間でも姿を見かけることが増えました。自然な陰影ができると、見た目にも癒しが増します。
水草(カボンバ、アナカリス、スクリューバリスネリア、オオオサンショウモ)

エビの隠れ場所として真っ先に挙がるのが水草。アナカリスやカボンバなどの定番を筆頭にたくさんの種類があります。エビの隠れ場所としては水草の種類でそこまで優劣はないですが、葉がたくさん生い茂る種類だと隠れ場所も多く確保しやすいです。
またアナカリスなどのように底砂に植えるタイプ(沈水植物)だけでなく、浮き草も効果的です。
メダカ水槽ではオオサンショウモやアマゾンフロッグピット、ホテイアオイなどがありますが、浮き草の根も成長で生い茂ると良い感じの隠れ場所になります。

土管で隠れ場所を確保

水槽に土管も入れておりインテリア兼隠れ場所として置いています。大きさも様々でエビなどが隠れる場所にぴったりです。うちではテグスでアヌビアスナナを活着させてます。
流木+ウィローモスで自然な隠れ場所

流木単体でも隠れ場所としては機能しますが、ウィローモスを活着させればより隠れ場所として機能するようになります。春から夏にかけてはウィローモスもよく伸びるので適宜トリミングをしましょう。
うちではミニサイズの流木ですが、水槽の大きさに応じて流木も大きさや形などお好みのものを選びましょう。
よくある悩みと対策Q&A
- 隠れ家に入りっぱなしで観察できない
- 水槽の照明を少し明るく、もしくは隠れ家の位置を中央寄りに。自然に姿が見える時間が増えます。
- 隠れ家が多すぎて掃除が大変
- メンテナンスしやすいよう、取り外し可能な流木や人工シェルターを活用しましょう。
- 稚エビがいなくなる
- メダカに食べられている可能性があります。水草を増やして隠れるスペースを増やしましょう。
まとめ|“見せる隠れ家”で安心と美しさを両立
ミナミヌマエビにとって、隠れ家は命を守る場所であり、安心して暮らすための居場所。それを意識してレイアウトすると、水槽全体の雰囲気も柔らかくなります。
安全な空間を作れば、エビは自然と活動的に。「隠れる」と「見せる」のバランスを取りながら、自分だけの涼しげなアクアリウムを楽しんでください。
涼しげメダカノート



