貝を食べる貝?キラースネールの飼育方法を解説

キラースネール

著者:長池涼太

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今回の記事で紹介するのはキラースネール

前回の記事で紹介したアベニーパファーと同じく水槽に発生したスネール(害貝)を食べてくれます。キラースネールは貝でありながら貝を食べるという変わり種な生体。

今回の記事ではキラースネールを実際に飼育して、スネールを食べたかや飼育のしやすさなどを検証、解説しました。

キラースネールの特徴

水温23~26℃
水質中性~弱アルカリ性
エサ巻貝、魚やエビなどの死骸、エサの食べ残し
繁殖可能。卵を1つずつ産む
寿命2~3年
キラースネール

「アサシンスネール」「スネールキラー・スネール」などの別名もあります。

飼育環境はメダカが生育できれば問題ない印象。ただし熱帯(東南アジア)原産のため水温は20℃以上と少し高めをキープするとより良い。メダカに害もないため、メダカと同じ水槽でも問題ないです。

りょうた
りょうた

うちの水槽では冬の室内で水温が10℃台後半でも生きていたので、表示の水温よりは多少低めでも問題なさそうです。もちろん冬はヒーターがあったほうが無難ですが。

エサはスネールなど巻貝を食べますが、魚やエビなどの死骸も食べるためスネールがいなくても意外と食べるものはあります。

繁殖も可能ですが、ぱっと見ではオスとメスの区別がつきにくいですし、仮に繁殖に成功してもすごく増えるわけでもないためこだわりがなければキラースネールの繁殖はあまり考えなくてもいいです。ちなみに産卵の際は卵を1つずつ産みますが、そもそも繁殖力がそこまで高いわけでもなく、キラースネールを飼育している人の中でもすごく増えたという話は聞きません。

キラースネールはスネール(貝)を食べてくれる

スネールを包み込むようにして食べる

スネールを包み込むようにして食べます

ぱっと見ではスネールを食べているのかどうかわからないので捕食の確認や撮影は少し苦労しました。

スネールを捕食したキラースネール
食事中のキラースネール

キラースネールはスネールを捕食する際は、スネールに覆いかぶさり細長い口をスネールの貝の中に突っ込み、中身を吸い出すようにして食べます。数分間スネールをホールドするような形になり、食べ終わると貝殻だけが残っています。

キラースネールが食べた後のスネール
キラースネールに食べられた後のスネール。きれいに貝殻だけ残っています。
りょうた
りょうた

きれいに中身を食べて食べ残しがないため水の汚れを最小限に抑えられるのは良いですね。

スネールを全滅させるのは難しい

キラースネールはスネールを食べてくれますが、たくさんスネールが発生している状態だとスネールを全部食べるのは厳しそうです。理由は以下の通り。

  • キラースネール自体の動きが遅くスネールに追いつくのに時間がかかる
  • スネールを食べるのに1匹数分はかかる
  • 短時間でたくさんのスネールを食べることはない

そのため短期間でスネールを全滅させるような効果は期待できないです。もしキラースネールだけでスネールを全滅させようとするとそれなりの数が必要になります。あくまでも補助的な立ち位置ととらえて多少なりとも自分でも駆除したりアベニーパファーなどほかの生体と併用するのがオススメです。

小さい水槽でキラースネールを検証しました

キラースネールの習性をあらかじめ調べたうえで、キラースネールとスネールだけの環境を作り実際にキラースネールがスネールを食べるのか検証しました。

魚観察用ケース

小さな魚観察用ケースを用意し、この中に

を入れ観察しました。

魚観察用ケース
上から見た魚観察用ケースとキラースネール。浮き草はオオサンショウモ
魚観察用ケースとキラースネール

元々は虫かごサイズの水槽でキラースネールを飼育していましたが、どうしてもキラースネールがスネールに追いつき、食べるまでに時間がかかったので水槽を小さくすればもっと早く食べてくれるかなと思いこの形にしました。観察用ケースに入れてから、

アベニーパファーとの比較

キラースネール

  • 動きが遅い
  • スネールに覆いかぶさり中身を吸い出すようにして食べる
  • ある程度の水温や水質の変化には耐えるみたい

アベニーパファー

  • 魚なのですぐにスネールに接近できる
  • かじりつく感じでスネールの身を食べる
  • 繊細で水温は水質の維持は必須

同じくスネールを食べてくれる生体で『アベニーパファー』がいます。

アベニーパファー

キラースネールとアベニーパファーの両方を飼育、検証した印象ではたくさんスネールを食べてくれるという点ではアベニーパファーに分があります。キラースネールは貝なので獲物のスネールに近づいたり食べるのに時間がかかる。アベニーパファーは泳いですぐスネールに近づけますし、食べるときも狙いが定まればすぐに食べてくれるのでスネールをたくさん食べるのを期待するならアベニーパファーになります。

ただし、アベニーパファーはキラースネールと比べると繊細な魚だったり、熱帯原産で水温の維持も必須になるためアベニーパファーはキラースネールと比べると飼育の難易度が少し上がる印象です。

このように一長一短ですが、どちらもスネールを食べてくれることは確認できたのでスネール駆除には一定の効果はあります。

まとめ

記事のまとめ
  • キラースネールは貝(スネール)を食べてくれる
  • スネールを包み込むようにして食べる
  • 移動速度や食べる速度が遅くすぐにスネール全滅とはいかない
  • アベニーパファーのほうが食べるスピードは上だが、キラースネールのほうが丈夫で飼いやすい

キラースネールもスネールを食べてくれることが確認できました。

ただし動くスピードや食べるスピードを考えると、すぐにスネールを一網打尽にするのは厳しそうです。スネール駆除において必ずしも万能とは言えませんが、スネールを駆除する(食べる)効果はあります。

スネールにお困りの方は、キラースネールの導入してみましょう。