著者:長池涼太
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最近メダカ水槽を見ていると、水槽のガラス面に透明な貝を見かけるようになりました。
買った覚えはなくそれまで見たことのない貝でしたが調べたら『カワコザラガイ』という名前の貝だとわかりました。
これまでに貝類ではサカマキガイや石巻貝をこのブログで紹介しましたが、それらと比べると平べったい形が特徴の貝。野生では河川や用水路など日本でも広く生息しています。
貝殻も半透明で大きさも2~3㎜程度とかなり小さいので見つけづらい貝です。殻が半透明なのも特徴です。
カワコザラガイは意図せずに混入することが多く、主に購入した水草や岩などにくっついて水槽に侵入することが多いです。海外産の水草は検疫で農薬を使っていることも多くカワコザラガイなどが混入することは少ないですが、国産の水草は無農薬も多くカワコザラガイなどのスネール(害貝)が付着するリスクがあります。
水草を水槽に入れる前に水草その前になどの薬品を使って、あらかじめカワコザラガイを除去することも可能ですが100%除去できるとも言い切れません。水槽内を見てカワコザラガイを発見したら、その都度除去となることが多いです。
繰り返しになりますが、小さいのでとにかく見つけづらいです。
カワコザラガイがいるからといって直接の害はありません。水槽のガラス面や水草や岩を這っているだけで、メダカなど他の生物を襲うことはありません。
ただし繁殖力が非常に高いため放っておくと、カワコザラガイが水槽内を覆いつくす勢いで増えることもあります。
水槽の見た目・レイアウト重視の方にとっては、景観を損なう生き物として脅威でもあります。この点からカワコザラガイはサカマキガイやモノアラガイと同じく『スネール(害貝)』として分類されています。
カワコザラガイもコケを食べるなど一応のメリットもありますが、それ以上に繫殖力が凄まじいですし石巻貝やタニシもコケは食べてくれて効果も高いです。
そのため、カワコザラガイならではのメリットはほぼないです。
一番手間がかからない駆除方法として考えられるのが、貝(スネール)を食べる生き物の導入。
いわゆる『天敵』ってやつですね。
具体的にはキラースネールやアベニーパファーなどは貝を食べてくれます。
ただし石巻貝やタニシなど害のない貝も食べてしまう可能性もあるので、貝類をすでに飼育している場合は導入を控えた方が良さそうです。またキラースネールは食べるスピードや動くスピードがゆっくりなので、カワコザラガイの繫殖スピードの方が早いという懸念もあります。
一度発生したカワコザラガイを除去するのは手間がかかりますし時間もかかります。であればそもそもカワコザラガイなどの貝が水槽に入ってこない予防の仕組みを作るのも重要になります。
カワコザラガイなどのスネール類は水草や石などにくっついて水槽に侵入することが多いです。
実際使われるのが『水草その前に』や『水草クリーン』などのように『水草についている農薬やスネール、スネールの卵を除去する薬品』。
薬品を使うことで、事前にカワコザラガイなどのスネールの侵入を防ぐこともできます。大量発生してからのカワコザラガイの除去はかなりめんどくさいので、予防が大事です。大量発生して手に負えなくなった場合は、最悪『リセット』という水槽の中身を全部取り出して文字通り最初からレイアウトなどを作り直すハメになります。
カワコザラガイは小さいのでよほど増えすぎなければ大丈夫ですが、もうちょっと大きいサカマキガイになると増えたら水槽の景観もかなり乱れるのでより注意ですね。
少し値段は上がりますが『組織培養』された水草が売っているところもあります。寒天培地がついているのが特徴で無菌・清潔な環境で育っているため農薬やスネールが混入もせず、寒天培地を取り除いたうえでそのまま水槽に入れても問題はありません。
水草の状態も非常に良いので、確実にキレイな水草が欲しい場合にはオススメです。
ネットで調べるとわかりますが、カワコザラガイやサカマキガイなどのスネールは炭酸水でも駆除ができるようです。pHの急な変化や炭酸(二酸化炭素)による呼吸の妨げなどが要因です。
メダカにも悪影響が出るので、スネールだけ隔離するなど使いどころは限られますが駆除効果自体はあるようです。
炭酸水については実際に検証してみました。
以下の記事で解説しています。
手間と時間はすごくかかりますが、1匹1匹除去するのがある意味一番確実です。カワコザラガイの貝は非常にもろいため指やピンセットでつまむと簡単に潰れます。
とはいえすぐに除去する場合はまだ良いですが、タイミングが送れるとかなりの数のカワコザラガイが水槽内に発生していることもあるため、どの方法をとるにしてもなるべく早い対処が重要になってきますね。
カワコザラガイに限らずですが貝類全般は酸性の水質(pHの低い水)に弱いという弱点があります。
これは貝殻の成分がアルカリ性のものが主だからということで、確かに水質を酸性に傾けることで殻が溶けやすくなって貝の除去につながる可能性があります。ただ、メダカなど他の生き物への影響もないとは言い切れません。
ただしテトラ (Tetra) テスト試験紙のようにpHを測れるものはあるので、それでpHを把握して水質改善につなげるのはアリです。(酸性にしてもアルカリ性にしても極端に偏るのは良くない)
- 入れた覚えのない半透明な貝がいたらそれは『カワコザラガイ』という貝
- カワコザラガイはメダカなど他の生き物を襲うなど直接の害はないが、繫殖力が凄まじいため油断すると水槽を覆いつくす勢いで増えることがある
- そのためカワコザラガイは基本的に除去がオススメ
- スネールキラーやアベニーパファーなど天敵となる生き物を導入すればカワコザラガイを食べてくれる
- 『水草その前に』などを使って、水草をあらかじめ洗うことでカワコザラガイが水槽に侵入するのを防げる
- 1匹1匹除去するのがある意味確実(時間と手間はかかる)。殻がもろいためつまめば簡単に潰れる
カワコザラガイ自体がメダカなどに直接害を与えることはないですが、繫殖力が凄まじいので放っておいたら水槽を覆いつくして水槽の見た目が大きく乱れてしまいます。
あえてカワコザラガイを飼うという人もいるかもしれませんが、もし嫌という人は除去は早めにやっておきましょう。