著者:長池涼太
この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
購入した覚えのない貝が、水槽内に混入していることありませんか?それスネールかもしれません。
スネールは害貝とも呼ばれ、
- ものすごい勢いで繁殖して増加する
- それに伴いフンも増えて、水が汚れる
この2つがスネールの増加によって起きます。
こうなると、メダカなど他の生物に影響が出たり、水槽の見た目がすごく悪くなります。なので、できるだけ早い段階で処置をしましょう。
スネールも少数で留まればメリットもありますが、この記事では増えすぎることに焦点を当てて書いています。
スネールとは何?
害貝の総称で具体的にはサカマキガイやモノアラガイなどを指しています。ここでは特にサカマキガイについて触れていきます。
他の生体を襲うなど直接の被害はありませんが、見た目や増えすぎて水槽内の景観が悪くなる点で嫌われています。
スネールの種類
スネールはあくまで総称で実際に該当する貝は何種類かいます。以下、代表的なスネールを紹介しています。
サカマキガイ
スネールの中でも一番話題に挙がることが多く、水槽に侵入することも多いのがサカマキガイ。
1㎝くらいの小さな巻貝で、ゼリー状の卵を水草は水槽のガラス面などに産み付けて非常によく増えます。
とにかく繁殖力が旺盛なので、早い段階で取り除くなど手を打つことが重要です。
カワコザラガイ
大きさが2~3㎜と非常に小さく、よく見ないと分からないです。
サカマキガイと同じくすぐに増えるので早めの対処が必要です。
体が小さい分、サカマキガイと比べるといても気にならないかも。
ただし繫殖力は旺盛なので注意。
ちなみにカワコザラガイは外の水槽(ビオトープ)では発生せず、室内水槽のみ確認しています。
ヒラマキガイ(ラムズホーン)
ヒラマキガイといっても細かい種類は色々いるらしく、うちでは『ヒラマキガイモドキ』という貝が発生しています。大きさも1㎜もなく見つけづらいですが、いつのまにか10匹は発生していました。
ちなみにヒラマキガイモドキは、室内水槽にはおらずなぜかビオトープのみ発生しました。
ウォーターバコパなどビオトープ用の水草についてきたのかな?
また『レッドラムズホーン』という名で売られているお店もありますが、カワコザラガイやサカマキガイと同じくものすごい勢いで繁殖することから、スネールに分類されることもあります。
ただレッドラムズホーンは、色合いから鑑賞性に優れている面もあり害があるとも一概には言い切れないようです。
でも繁殖力はものすごいので、ラムズホーンを水槽に入れる場合は増えすぎないように注意です。
スネールがいつのまにか水槽に侵入している
サカマキガイなどのスネールは意図せずに水槽内にまぎれこむことがあります。買ってきた水草に紛れこんでいることが多く、しかも貝でなく卵で紛れてくることもあり厄介です。
お店で売るときに検疫をすることもありますが、スネールの卵は半透明で稚貝は肉眼でギリギリ見えるくらいの大きさなので、事前に完全に除去するのは難しいです。
スネールがいるデメリット
スネールや卵で景観が悪くなる
サカマキガイは繁殖するときは、ものすごい勢いで増えます。
このサカマキガイの生態はゼリー状の卵を数十~100個程、1日~2日間隔で産み付け、一年ほどで寿命がきますが 一定の水温があれば一年中、産卵・繁殖を繰り返します。(サカマキガイは雌雄同体で二匹いれば確実に増え、すでに受精を終えていた個体の場合は一匹でも産卵ができるようです) この卵の数と雌雄同体という特徴かもわかるようにすさまじい繁殖力です。本当にアクアリウム初心者なら、サカマキガイやモノアラガイをはじめて見た時、あ、巻貝がいる、可愛いいな~ぐらいに思うかも しれませんが、しばらくすればあっという間にアクアリウムの厄介者だということに気づくでしょう。
サカマキガイやモノアラガイ(スネール)とは!~基本的な駆除方法~
卵は小さいうえに半透明のゼリー状なので、よく目を凝らさないと見つけづらい。しかも一度の産卵の量が多いし、冬を除いて年中産卵する。
サカマキガイは、多少水が汚れても全くもって元気ですし、むしろそういう環境を好むので、いればひたすら繁殖します。
フンで水が汚れやすくなる
メダカやミナミヌマエビなどは繁殖しても、とてつもなく増えるということはあまりありません。
ただしサカマキガイは、年中産卵ができたり、条件が整えば1匹でも繁殖できるため繁殖し放題…。
数が増えればそれだけフンも増えるため、水の汚れにもつながります。
スネールの駆除方法
貝や卵をあらかじめ薬品で除去
スネールは水草にくっついてくることが多いです。
なので水草を買ってきたらすぐに水槽に入れるのではなく専用の薬品を使えば、水草についているサカマキガイやサカマキガイの卵を除去することができます。
例えば『水草その前に』を水に溶かして、水草を10分ほど漬けてその後すすぐくらいなのでそれほど手間もかかりません。
予防の意味合いが強いですが薬品を使うので確実性がありますよね。
地道に一匹ずつ駆除
水槽内に侵入されたら、めんどくさいですが1匹ずつ処分するしかないです。
放っておくとあっという間に繁殖して数が増えてしまうので、数が少ないうちに何とかしましょう。
貝とーるでスネールをおびき寄せる
最近は『貝とーる』などのようにスネールをエサでおびき寄せるツールも出ています。
スネールなど巻貝が好むエサ・成分を調合して、独特の構造を持つ容器で捕獲する仕組み。ネットの評判などを見る限りは賛否両論みたいです。使い方に少しコツが必要だったり、増えすぎた状態だと大きな効果はあげにくかったり、スネールだけでなくタニシなど良い貝も巻き込んでしまうこともあるらしいです。
とはいえ、貝を誘引する効果はあるので少しでもスネールを減らしたい人は使う価値はあるかと思います。
うちの水槽はタニシや石巻貝もいるので巻き込みたくない。
そのため地道に1匹ずつ駆除してます。
増えてからだとすごく面倒ですが(笑)。
道具を使ってスネールを一気に捕獲(貝転キャッチャー)
ローラー部分を地面や壁で転がすことによって、水の中に手を入れずにスネール捕獲もできて使うのは楽です。ただネットの評判を見てると、極端に小さい貝はとりづらかったりコツはいるようなので、慣れは必要そう。
使い方がシンプルだったり、壊れない限りは繰り返し使える点は良いですね。
水槽のリセット
しかしスネールが増えすぎて、どうにもならない場合。そんなときは、水槽をリセットしましょう。
とりあえず、駆除が面倒な人はそのまま繁殖を気にしないか、混入してしまったら飼育容器を徹底的に洗ってリセットする、 最初から混入しないように徹底的に気をつけるしかないです。 飼育容器ごと塩素消毒、薬剤消毒という方法もありますがこれは全ての生体が死滅しますので飼育環境のリセット時の話しですね。ただし、完全にスネール類を除去・駆除・撲滅するなら、 この消毒という方法に加え+数日間の天日干しなどでスネールもその卵も完全に死滅させるしかないでしょう。
サカマキガイやモノアラガイ(スネール)とは!~基本的な駆除方法~
魚、水草、砂など水槽の中身を全部取り除き、水槽を消毒(天日干しとか)するリセットというやり方。かなり労力を要するので、あくまで最終手段。僕も以前、水質がかなり悪化してどうにもならなくなったときに水槽のリセットをしたことがありますが半日かかりました・・・。
リセットは実際やってみたらかなり面倒だったので、リセットをしなくて済むようにスネールの監視をした方が良いです。
スネールの天敵
キラースネール
キラースネールはサカマキガイなどのスネールを食べてくれます。
ただタニシなど他の貝類への被害があるかは未知数なので他に貝がいるなら、スネールキラーは導入しないか別の水槽で飼育したほうがいいかもしれません。
懸念点は動きが遅くスネールに追いつきづらい点と大量に食べるわけではないので劇的にスネールを減らすのは難しいところかな。
アベニーパファー
キラースネール以外だとアベニーパファーという淡水フグもスネール対策に評価は高いです。
スネールに不安がある方は、どちらかでも導入しておくと駆除の手間が省けそうですね。
ただしグッピーなどヒレの長い魚に嚙みつく習性があるそうなので、メダカなどとの混泳は避けたほうがいいかも。
炭酸水
ふとネットで「炭酸水でスネールが駆除できる」という文言を見かけてちょうど炭酸水があったので試してみました。スネール10匹を入れて実験。
結果、40分くらいで10匹のスネールが全滅しました。なぜ炭酸水で死ぬかは以下の通り。
- 急なpHの変化
(炭酸水は酸性でpHが低い) - 炭酸(二酸化炭素)が溶けているので酸欠になる
(呼吸が妨げられる?)
あくまでスネール対策なのでメダカのいる水槽に炭酸水は入れないように!
なお炭酸水についてはスネール駆除に効果があるか検証し、以下の記事で解説しています。
スネールの駆除はお早めに!
- スネールは繁殖力がすごい。いつのまにか水槽を覆いつくす勢いで増えることもある
- スネールが増えすぎる⇒フンも増える⇒水が汚れやすくなる
- 水草を水槽に入れる前に薬品を使ってあらかじめスネールを駆除できる
- スネールがいたら、1匹ずつ地道に駆除するのが確実
- 増えすぎてどうにもならなくなったら水槽をリセットする
- スネールキラーなど天敵を導入してスネールを食べてもらうのもアリ
増えてからのサカマキガイの駆除はかなり面倒です。水槽を立ち上げた直後は、特に注意してスネールが入ってきていないか見ておきましょう。